樹脂成形時にバリの発生しやすい箇所

バリの発生箇所

パーティングラインのバリ
パーティングラインのバリ

金型の合わせ目に発生しやすいバリ

エジェクターピンのバリ
エジェクターピンのバリ

エジェクターピンの跡に立ちバリが発生しやすい

微細穴のバリ
微細穴のバリ

1mm前後の細い穴にバリは発生しやすい

微い溝のバリ
細い溝のバリ

狭いスリットにバリは発生しやすい

インサート金具のバリ
インサート金具のバリ

インサート金具の表面にバリは発生しやすい

 

プラスチック成形品の
バリは樹脂研磨材
「ナイロンショット®」で解決

ナイロンショット

プラスチック成型品 バリ取り
CASE01 プラスチック成形品 バリ取り

材質:熱硬化性フェノール樹脂
抱えていた課題:微細穴のバリをキレイに取りたい

半導体リードフレーム バリ取り
CASE02 半導体リードフレーム バリ取り
材質:透明エポキシ樹脂
抱えていた課題:キズつけずにフラッシュバリを取りたい

樹脂バリ取りに最適

PPS樹脂、レニー樹脂などのガラス入りスーパーエンプラから熱硬化性樹脂フェノール、ユリア、ジアリル樹脂などの汎用樹脂まで幅広く対応可能。

クリーンな
バリ取りを実現

ナイロンショット®の材質自体がポリアミド樹脂で硬度がワークの硬度とほぼ同等と低い為、樹脂製品の表面をキズ付けることなくバリ取りができます。
また、バリと投射材の分離、静電気対策を行うことでホコリ、バリカスなどの付着がないコンタミを出来る限り抑えることが可能です。

微細バリ取りが可能

ナイロンショット®は細部のバリ箇所まで到達するので、手が届かない箇所のバリも、ムラなくキレイにしかも早くとる事が出来ます。

  • 目に見えにくい微細で細かなバリ
  • 複雑形状にあるバリ
  • ワーク内部のバリ
  • 交差穴などのバリ

品質向上
生産性up

  • 省人化、機械化、自動化が可能
  • 手作業に比べ10倍速い
  • 手作業に比べ個人差が無く品質にバラツキがない
  • 工具が届かないワーク内部のバリも取れる
微細バリ取り事例

微細バリ取り
材質:熱硬化性フェノール樹脂
ターゲット:成型品外周のバリ、孔部のバリ

微細バリ取り
材質:熱硬化性フェノール樹脂
ターゲット:金型スライド部のバリ

微細バリ取り
材質:熱可塑性 PPS樹脂
ターゲット:パーティングラインのバリ

微細バリ取り
材質:熱硬化性 フェノール樹脂
ターゲット:溝部分のバリ

微細バリ取り
材質:熱硬化性 フェノール樹脂
ターゲット:溝部のバリ、Eピンのバリ

 

[従来のバリ取り方法とナイロンショット®の比較]

従来のバリ取り方法とナイロンショットの比較表_簡易ver

詳しくはこちら

従来のバリ取り方法とナイロンショットの比較表

比較表-備考
ナイロンショット®
軟質でワークにダメージなく、また摩耗も少なく粉塵発生しないのでクリーンにバリ取り可能。繰り返し何度も利用できるためトータルコストも安く、現在、熱硬化性、熱可塑性問わず樹脂のバリ取りで最もよく使用されています
クルミブラスト:
植物のクルミを原料としており油脂分の付着、磨耗が早く粉塵が多く発生し、装置の汚れ、ワークにコンタミ付着、硬度も高くワークへのダメージが大きい
ガラスブラスト:
硬質なガラスを使用する為、ワーク表面の肌荒れ、梨地、曇ってしまう状態になる、角が丸くなったり、欠けてしまい成形品形状が崩れてしまう
ウェットブラスト:
硬質のセラミック研磨材等を使用するためワーク表面が荒れてしまう、スラリーの排水処理などコストがかかる、水分をきらう製品には不向き
バレル研磨:
バレル研磨の研磨石は一般的に大きく、細かな形状に当たらず微細な研磨は不可能、水を使うため都度の水交換や研磨石の交換、洗浄が必要など重労働で作業環境が悪い
超音波洗浄:
クリーンな工法だが超音波強さ調整が難しくワークの割れ欠けが発生することも。また音波の指向性があり加工にムラがでる、また湿式方式で、乾燥工程は必須となり工程が増えコストが掛かる
切削加工:
専用機または工作機械にてツールを使いバリを切削除去することもできなくはないが、装置コスト、管理コストを考えると現実ではない
 

樹脂成形にまつわるバリのお話

「バリの発生は成形につきもの」
樹脂成形においては、金型の設計で回避したり、金型の日常メンテナンスでバリが出ないようにしたいところです。樹脂成形は型を使用する製造法である以上、金型の隙間からどうしても微細なバリが発生することは避けられません。特に機能性部品向けの成形材料であるエンプラやスーパーエンプラ樹脂は、厳しい成形条件が多く、
・高温・高圧・ガス発生・ガラスフィラー
などによる金型の磨耗が起きるのも、バリ発生の大きな原因です。射出成形時は成形材料からガスが発生します。ガス抜きをしないと成形不良に繋がるため、金型にガスベントを設けるなどの対策が必要です。しかしそれを行ったとしても、ガス発生を完全に抑えるのは困難を極めます。

バリ発生しやすい箇所
・ガスベント部分・金型分割面(パーティングラインPL)・エジェクタピン・スライド
デザインの複雑化や小型化、微細化から微小穴部などに発生しやすい傾向があります。

バリが発生しやすい主な成形材料
・フェノールやユリアなどの熱硬化性樹脂
・熱可塑性樹脂のPPS
・レニー
などがあげられます。

バリを抑えるために

バリを抑えるためには、高精度に作られた金型を製造し、頻繁なメンテナンス管理を行い精度を保つ必要があります。 しかし、それでも成形条件によって微細なバリが発生してしまいます。

現場作業でのバリ取りの実情

生産現場では、バリが脱落して異物となり、部品の組付け後に問題になるなどのトラブルもたくさん出てきます。また50μm程度の微細な部分や、Oリング組付け部位などは、より厳しい精度の品質が求められてきているため、機能上問題となる箇所のバリ残りは許されません。そのため後工程、客先へはそのままの状態では出荷できません。
成形工程後の出荷前検査においては、人海戦術を用いられることがほとんど。手作業でカッターなどを使ってバリ取りをしているのが現状です。微細なバリや肉眼では確認しにくい微細なバリの除去は困難を極めます。

バリ取り時の注意点

製品打痕、傷、割れ、欠けがなくバリも均一にとれるきれいな仕上がりが求められます。

ワーク表面を荒らしたくない、表面の光沢残したい、肌を荒らしたくない、梨地にしたくない、カドダレを防ぎたい、ワレ・カケしたくない、寸法変化させたくない、コンタミを防ぎたい、埃付着させたくない、バリ高さを4/100mm以下に抑えたい、打痕をつけたくない、1日の生産量を上げたい、1個あたりの処理時間を短くしたい、などなど、様々なバリ取りにまつわる課題が現場には生まれています。